実務未経験からフリーランスになれる?必要な準備まとめ

🔧 スキル・仕事編

はじめに

「会社に就職せず、いきなりフリーランスとして働きたい」──そんな夢を描く人は少なくありません。SNSやYouTubeで「未経験からフリーランスエンジニアに!」という情報を目にして、自分も挑戦してみたいと思う人も多いでしょう。

しかし現実は、実務経験なしでフリーランス一本で生活するのは簡単ではありません。エージェント経由の案件は「実務1〜2年以上」が応募条件に設定されることが多く、独学だけで受注できる案件は限られています。

とはいえ、方法がまったくないわけではありません。準備を正しく行えば、未経験でもフリーランスとしての一歩を踏み出すことは可能です。本記事では、未経験からフリーランスを目指すために必要な準備を、具体的にまとめます。


1. まず理解しておくべき現実

(1) エージェント案件は「実務経験あり」が前提

多くのフリーランスエージェントの求人票には「実務経験2年以上」と書かれています。これは即戦力を求める企業が多いためで、未経験者がいきなり高単価案件を取るのはほぼ不可能です。

(2) 未経験で取れる案件は限られる

  • クラウドソーシングのタスク案件(1件数千円程度)
  • 知人・友人からのホームページ制作
  • 小規模なアプリやWordPressカスタマイズ

このような案件はありますが、生活費をまかなえるほどの安定収入にはつながりにくいのが実情です。

(3) 「実務経験=会社での経験」とは限らない

ここでポイントになるのは、実務経験をどう定義するかです。たとえば以下のような実績も「経験」としてアピールできます。

  • 個人開発アプリをリリースし、ユーザーに利用されている
  • 知人から依頼を受け、実際に納品・対価を得た
  • オープンソースにコミットしている

つまり「会社員として働いたことがない=経験ゼロ」ではなく、個人開発や副業でも経験を積み上げられるのです。


2. 未経験からフリーランスを目指すための準備ステップ

では、具体的にどんな準備をすればよいのでしょうか。大きく5つのステップに分けて解説します。

ステップ1:基礎スキルの習得

まずはプログラミングの基礎力をつけましょう。おすすめは次の流れです。

  • HTML/CSS/JavaScriptでWebサイトを作る
  • ReactやVueなどフレームワークを学ぶ
  • PythonやRubyで簡単なWebアプリを構築
  • GitHubにコードを公開する

ポイントは「学習だけで終わらず、形に残す」ことです。アプリやサイトを完成させれば、それがそのままポートフォリオになります。


ステップ2:ポートフォリオ作成

未経験者にとって最大の武器はポートフォリオです。

  • 自作アプリ(例:タスク管理アプリ、クイズアプリ)
  • Webサイト模写(有名サイトを再現)
  • API連携サービス(天気予報、株価表示など)

これらをGitHubや自分のサイトにまとめ、「コードを見せられる状態」にしておくことが重要です。クライアントは「スキルを証明する材料」が欲しいのです。


ステップ3:小さな実務経験を積む

学習が進んだら、まずは小さな案件に挑戦しましょう。

  • クラウドワークス・ランサーズで案件受注
  • 知人の個人事業サイト制作を請け負う
  • 同人活動や趣味プロジェクトに参画する

たとえ報酬が低くても、「実際に納品した」という経験が大切です。これが履歴として積み上がれば、徐々に大きな案件に挑戦できます。


ステップ4:副業からスタートする

いきなりフリーランス一本にするのはリスクが大きいです。可能なら会社員やアルバイトを続けながら副業で案件を受けるのがおすすめです。

  • 生活費の安定を確保しつつ経験を積める
  • 実務経験を副業で補い、その後エージェント案件に挑戦できる

副業OKの会社であれば、会社員+副業の「ハイブリッドキャリア」を経由するのが安全です。


ステップ5:営業・契約・経理の準備

フリーランスはエンジニアリングだけでなく、営業・契約・経理も自分でこなす必要があります。

  • 営業:ポートフォリオサイトやSNSで発信
  • 契約:業務委託契約書の雛形を理解しておく
  • 経理:開業届、青色申告、会計ソフトの導入

スキル以外の部分も早めに準備しておくと、スムーズに独立へ移行できます。


3. 未経験からフリーランスを目指すときの注意点

(1) 収入が不安定

最初の1年は案件が途切れることも多く、生活費の半年分は貯金しておくのがおすすめです。

(2) 単価が低くなりがち

経験が浅いうちは、単価が低めに設定されることがほとんどです。ただし実績を積めば半年〜1年で単価アップも可能です。

(3) 孤独との戦い

周囲に相談できる同僚がいないため、コミュニティ参加勉強会で横のつながりを作ることが大切です。


4. 実際に独立して成功している人の特徴

未経験からでもフリーランスとして生き残っている人には共通点があります。

  • 学習とアウトプットを継続している
  • ポートフォリオを強化し続けている
  • 営業・情報発信を怠らない
  • スキルのトレンドを追い続けている

特に「個人開発アプリをリリース→ユーザー獲得→実績化」という流れは、実務経験がなくても評価されやすい道です。


まとめ

実務未経験からいきなりフリーランス一本で食べていくのは難しいですが、正しい準備と段階的な経験積み上げで実現は可能です。

  • 学習だけでなく「成果物」を作る
  • ポートフォリオでスキルを証明する
  • 小さな案件から経験を積み、副業を経由する
  • 営業・契約・経理の基礎も押さえておく

👉 ポイントは「いきなり高単価案件を狙わない」こと。まずはスモールスタートで経験を積み、1〜2年かけてエージェント案件につなげる流れを描きましょう。

フリーランスは自由と責任が表裏一体です。準備を怠らず、一歩ずつ進めていけば、未経験からでも十分にキャリアを築けます。

タイトルとURLをコピーしました