エージェント担当者に刺さるプロフィールの書き方

🏢 エージェント比較・案件獲得編

フリーランスとして案件を探すとき、最初の関門になるのが「エージェント登録」です。登録フォームや初回面談で提出するプロフィールが、案件の紹介スピードや単価、担当者からの印象に大きな影響を与えます。

実は、プロフィールの質によって **「紹介される案件のレベルや単価が大きく変わる」**ことは少なくありません。
私自身、最初は「職務経歴書をとりあえず書いて提出」くらいの感覚で登録したところ、条件がいまいちな案件ばかり提案されました。
しかし、エージェント担当者の目線を意識してプロフィールを作り直すと、単価の高い案件や希望に合ったポジションを紹介してもらえるようになりました。

今回は、エージェント担当者に刺さり、かつ「条件の良い案件をもらいやすくする」プロフィールの書き方を具体的に紹介します。


なぜプロフィールが重要なのか — 担当者目線で考える

まずは、エージェントの担当者がどんな視点でエンジニアを見ているかを理解しましょう。

  • 担当者は“案件と人材のマッチング”を効率よく行いたい
    担当者には多数のエンジニア候補が登録してきます。限られた時間の中で、スキルと案件をマッチさせる必要があるため、分かりやすく整理されたプロフィールが好まれます。
  • クライアントに提案しやすい資料を求めている
    担当者は、エンジニアから受け取ったプロフィールをベースにクライアントに提案します。わかりやすい職務経歴書はそのままクライアントへの紹介資料になり、選考がスムーズになります。
  • 単価・条件交渉の材料にもなる
    実績やスキルを数字や具体例で示しておくと、担当者が「この方なら○○円で交渉できます」と言いやすくなります。

要するに、「担当者がクライアントへ提案しやすいプロフィール=案件が決まりやすく、単価も上がりやすいプロフィール」です。


プロフィール作成の基本構成

エージェント向けの職務経歴書やプロフィールは、基本的に以下のような構成を意識すると伝わりやすいです。

  1. 基本情報・スキル概要
  2. 得意分野・対応可能領域
  3. 職務経歴(プロジェクトごと)
  4. 実績・成果(数値・インパクト)
  5. 希望条件・働き方の要望

これを順に見ていきましょう。


1. 基本情報・スキル概要

冒頭に「あなたがどんなエンジニアか」をコンパクトにまとめます。

  • 名前(本名またはペンネーム)
  • エンジニア歴、得意な技術領域(例:iOSアプリ開発7年、Swift/SwiftUI/Combine)
  • 業務スタイル(例:フルリモート希望、週3〜5日稼働可)
  • 得意なプロダクト領域(例:BtoCアプリ、ツール系、教育系など)

例)
iOSエンジニア歴7年。SwiftUIを用いたUI開発と、CoreData/Realmによるデータ管理を得意としています。個人開発アプリを複数リリースし、UI/UX改善やASO対策などプロダクトグロースにも強みがあります。週3〜5日リモート稼働を希望。

ここは3〜5行程度でシンプルにまとめるのがポイントです。


2. 得意分野・対応可能領域

担当者は「この人はどの技術領域で即戦力か?」を知りたいので、具体的な技術スタックと役割を箇条書きで示すと分かりやすいです。

  • 使用言語・フレームワーク(例:Swift / SwiftUI / Combine / UIKit)
  • 開発環境(Xcode、Firebase、CI/CD)
  • 得意な工程(要件定義、UI設計、API連携、テスト、リリース対応)
  • 関わったプロダクトの種類(BtoC、業務支援、ツール、教育など)

例)

  • Swift / SwiftUI / Combine / UIKit を用いたiOSアプリ開発
  • Firebase、App Store Connect、CI/CD(Fastlane, GitHub Actions)
  • 個人開発アプリを複数リリース(累計10万DL以上)
  • 要件定義からリリース、ASO対策まで一貫対応可能

このパートが明確だと、担当者が案件データベースを検索しやすくなります。


3. 職務経歴(プロジェクトごと)

最も重要なのがここです。1案件=1プロジェクト単位で、以下のように整理すると担当者が理解しやすいです。

  • 期間:2023年4月〜2024年3月
  • プロジェクト名:大手教育系iOSアプリ開発
  • 役割:iOSエンジニア(UI実装、API連携、テスト)
  • 技術:SwiftUI, Combine, Firebase
  • 実績:UIリニューアルを担当し、ユーザー満足度調査でUX改善スコア+20%。ダウンロード数10万件突破に貢献。

ポイント:成果を数値で書くと強い
「UX改善」「ダウンロード増」などをできる限り数字で表現すると、担当者がクライアントへ提案するときに説得力が増します。


4. 実績・成果(数字・インパクト)

職務経歴の中で特にアピールできる実績は、独立した項目としても書くと印象が強まります。

  • 個人開発アプリ「Smart Protractor」累計5万DL、平均評価4.6
  • App Store UtilityカテゴリでランキングTOP10入り
  • Firebase Analyticsを活用した改善でアクティブ率+30%
  • 広告収益の月間○○円達成

エージェント担当者はこうした“数字の裏付け”があると、クライアントに単価アップ交渉をしやすくなります。


5. 希望条件・働き方の要望

最後に、希望する条件を明記します。ここが曖昧だと、案件紹介がブレやすくなります。

  • 希望単価(例:80〜100万円/月)
  • 稼働日数(週3〜5日)
  • 働き方(フルリモート希望、打ち合わせはオンライン可)
  • プロダクトの方向性(BtoC / ツール系 / 教育など)

例)
希望単価:月80〜100万円
稼働:週4〜5日(フルリモート希望)
希望案件:iOSアプリの新規開発や既存アプリのグロース。ASOや広告収益化の経験を活かせる環境を希望。

明確に書くことで担当者が案件を絞りやすくなり、結果的にミスマッチを減らせます。


よくある失敗パターン

  • 単なる羅列になっている
    「Swift、Kotlin、PHP…」のようにキーワードだけ並べても担当者には響きません。どのようなプロジェクトで使ったか、何を達成したかまでセットで書きましょう。
  • 最新スキルを反映していない
    独立後もアップデートしていない経歴書は印象が弱いです。最近触っている技術やトレンドを入れておくと魅力が増します。
  • 希望条件が曖昧
    「できればリモート希望」「単価は相談」とだけ書くと、条件がぶれた案件が紹介されやすくなります。
  • 成果を数字で書いていない
    「UI改善に貢献」よりも「UI改善で離脱率10%改善」の方がはるかに説得力があります。

プロフィールをさらに強化するコツ

  1. ポートフォリオを用意する
    個人開発アプリやGitHubのリンクを添付すると説得力が増します。
  2. 技術ブログやSNSのリンクを貼る
    技術発信している人は、担当者にとっても安心材料になります。
  3. 更新を怠らない
    案件をこなしたら都度プロフィールをアップデートしておく。
  4. 担当者との面談前に送る
    面談時に事前共有しておくと、具体的な案件を用意してもらいやすくなります。

まとめ:担当者が“提案しやすい”プロフィールを作ろう

  • エージェントの担当者は、あなたのプロフィールをクライアントへの提案資料として使う。
  • 「基本情報+得意分野+プロジェクト実績+数字+希望条件」を整理すると印象が格段に良くなる。
  • 成果を数字で表す、最新スキルを反映する、希望条件を明確にするのが重要。
  • ポートフォリオや技術ブログのリンクを添えると単価交渉でも有利になる。

フリーランスとして良い案件を得るには、まず 担当者に“この人をクライアントに紹介したい”と思わせるプロフィール作りが鍵です。
ここに時間をかけることで、案件の質も単価も大きく変わってきます。最初の一歩として、ぜひ自分のプロフィールを見直してみてください。

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