はじめに
こんにちは、フリーランスエンジニアのY(ワイ)です。
私は20年ほどエンジニアとして働き、うち8年ほどはフリーランスとして活動しています。
これまでWebサービスやAI(機械学習)開発、スマホアプリ開発など、いろいろなプロジェクトに関わってきました。
最近特に感じているのは、「AIツールをどう使いこなすか」がエンジニアの働き方を大きく変えている、ということです。
今日はそのあたりを、私自身の体験を交えて書いてみようと思います。
AIツールの登場で変わった“開発の現場”
ChatGPTやGitHub Copilot、Claude、CursorといったAIツールが普及してきたことで、エンジニアの仕事はここ1〜2年で急速に変化しました。
たとえば昔は、1つの関数を実装するのにも、仕様を考えて、リファレンスを調べ、試行錯誤してようやく動かす――そんな「地道な努力」が当たり前でした。
しかし今は「こういう仕様で関数を作って」とAIに伝えるだけで、コードのたたき台を数秒で出してくれます。
この変化をどう捉えるかで、今後のエンジニア人生は大きく変わると感じています。
「AIに仕事を奪われる」と恐れる人もいますが、実際に現場でAIを使っていると、むしろ“強力な相棒”という印象の方が強いです。
AIを“部下”ではなく“ペアプログラマ”として扱う
AIは確かに優秀ですが、完璧ではありません。
文法的に正しいコードを書いても、ビジネスロジックを理解していないことが多いです。
また、設計思想やチームのコード規約を理解するわけでもありません。
つまり「指示が悪ければ結果も悪い」。
そこで重要なのは、AIを「自分の下請け」ではなく「ペアプログラマ」として扱うことです。
たとえば私は、AIにコードを書かせたあと、次のようにレビューを依頼します。
「このコードのパフォーマンスボトルネックを指摘して」
「SwiftUIでのベストプラクティスに直して」
「この関数をテストしやすくリファクタリングして」
このようにAIと“対話的に”進めると、まるで隣に頼もしい同僚がいるような感覚になります。
AIは疲れないし、愚痴も言わない(笑)。
正しい質問の仕方を覚えると、生産性は2倍にも3倍にもなります。
コードを書く時間よりも、“考える時間”が価値になる
AIがコードを書くようになった今、エンジニアに求められるスキルは変わりつつあります。
以前は「どれだけ早く・正確にコードが書けるか」が価値でした。
でもこれからは「何を作るべきか」「なぜそれを作るのか」を考えられる人が強い。
AIが実装を肩代わりしてくれる分、エンジニアは“上流の思考”に時間を割けるようになりました。
設計・UX・データ設計・ビジネス要件――こうした領域の理解力が、AI時代の差別化ポイントになります。
個人的な感覚ですが、
「AIを使うのが上手いエンジニア」よりも、
「AIを使って“良いプロダクト”を作れるエンジニア」の方が、今後は圧倒的に価値が高まると思います。
フリーランスとしての視点:AIは“チームメンバー”を補う
フリーランスエンジニアにとって、AIツールはまさに“仮想チームメンバー”です。
ひとりで開発していると、どうしてもレビューが甘くなったり、設計で迷ったりすることがあります。
そんなとき、AIに相談すると意外なほど助けになります。
- 「この設計パターンは適切?」
- 「ユーザー体験の面で不安な点ある?」
- 「このSQLのインデックス戦略どう思う?」
人間の同僚なら忙しくて頼めないようなことも、AIなら気軽に聞ける。
何より、スピード感が違います。
AIをチームの一員として扱うと、フリーランスでも“チーム開発並み”の品質とスピードを出せるようになります。
“AIを使いこなせる人”になるための3ステップ
AIツールを使うコツは、単に「使う」ことではありません。
私の経験上、以下の3ステップを意識すると、格段にレベルが上がります。
- 質問力を鍛える
AIは「曖昧な指示」が苦手です。目的・前提・出力形式を明確に伝えることで、結果の精度が大きく変わります。 - 検証と修正を怠らない
AIが出したコードを鵜呑みにせず、実際に動かして確認する。自分の理解で上書きしていく。 - AIの得意・不得意を知る
AIは“生成”は得意ですが、“検証”や“責任”は持てません。得意領域を任せて、不得意な部分は自分で補う。
これを繰り返すうちに、「AIを使う人」から「AIと働ける人」へと変わっていきます。
まとめ:AI時代も「人の価値」はなくならない
AIがどれだけ進化しても、最終的に「何を作るか」を決めるのは人間です。
人の心を動かすプロダクトを作るには、論理だけでなく感情や想像力が必要。
AIはそのサポートをしてくれる頼れるパートナーですが、「舵を取る」のはいつだってエンジニア自身です。
だからこそ、AI時代のエンジニアに求められるのは、**“使われる人”ではなく“使いこなす人”**になること。
AIを恐れず、積極的にツールとして取り入れることで、働き方の自由度も収入の可能性も大きく広がります。
おわりに
私自身、AIツールを導入してから、開発スピードも提案の幅も大きく広がりました。
フリーランスとしての活動も、以前よりずっと「ひとりで戦える」ようになった実感があります。
このブログでは今後も、AI時代に生き残るためのスキルや考え方、実際に使っているツールなどを紹介していきます。
AIと協働する新しい働き方に興味がある方は、ぜひ今後の記事もチェックしてみてください。

