直契約に移行して報酬が1.5倍になった体験談

📈 体験談・ケーススタディ編

フリーランスとして活動していると、多くの人が最初はエージェント経由で案件を獲得します。営業や契約手続きを代行してくれる安心感があり、案件探しに不慣れな段階では非常に心強い存在です。

しかし、一定の実績を積んでクライアントと信頼関係を築くと、直契約への移行 という選択肢が見えてきます。私は実際にエージェント案件から直契約へと切り替え、その結果、報酬が 1.5倍 に跳ね上がった経験をしました。本記事では、そのプロセスと学びをリアルに共有します。


1. エージェント経由での働き始め

フリーランス1年目の私は、案件獲得のために大手フリーランスエージェントに登録しました。

  • 案件単価:企業からは月額100万円で発注
  • 手取り:エージェントのマージン20%が引かれて80万円

当時は営業経験もなく、自分で契約や交渉をする自信がなかったため、この金額でも十分ありがたく感じていました。


2. クライアントとの関係構築

案件に参画して半年が経つ頃には、クライアントから直接依頼されるタスクも増え、「◯◯さんに任せたい」と名指しされる機会が増えていました。

  • 要件定義から実装、運用まで一貫して担当
  • チームの中心メンバーとして認められる
  • 月次ミーティングで改善提案を採用してもらう

こうして信頼が積み重なり、クライアントとの距離は自然と近づいていきました。


3. 直契約の打診

ある日、クライアントの担当者から「もしよければ直契約にしませんか?」と打診を受けました。

理由は明確でした。

  • エージェントを挟むコストを削減したい
  • 私とのやり取りをよりスムーズにしたい
  • 長期的に一緒に働きたい

この時点で私は迷いました。エージェントを外すのはリスクもあります。しかし、報酬が増える可能性や、直接契約によるスピード感を考え、挑戦することを決意しました。


4. 直契約に移行して変わったこと

報酬が1.5倍にアップ

  • エージェント経由:手取り80万円
  • 直契約:クライアント発注額そのまま100万円+αの調整

結果として報酬は 120万円(1.5倍) にまで上がりました。

契約条件の自由度が増した

稼働日数やリモート可否など、条件面をクライアントと直接話し合えるようになり、私の希望を反映しやすくなりました。

責任も増えた

  • 契約書の作成や更新を自分で対応
  • 報酬の入金確認や税務処理も自己管理
  • トラブル時のクッション役がいない

自由度と収入は上がりましたが、責任も大きくなったのは事実です。


5. 直契約への移行で感じたメリット

  1. 報酬アップ
    最大のメリットはやはり収入。マージンがなくなる分、手取りが大幅に増えます。
  2. 交渉がしやすい
    契約内容や稼働条件を、ダイレクトにクライアントと調整できるのは快適でした。
  3. 信頼関係が強まる
    直接やり取りすることで、クライアントとの距離感が近づき、長期案件につながりました。

6. 直契約のデメリットとリスク

もちろん良いことばかりではありません。

  • 案件が終了したときの不安
    次の案件を探す営業力が必要になります。
  • 契約リスクを背負う
    契約書の不備や報酬未払いリスクは自分で管理しなければなりません。
  • エージェントの保護がない
    キャッシュフロー保証や福利厚生サポートがなくなるのは大きな違いです。

7. 直契約に移行するためのポイント

私の経験を踏まえ、直契約を目指す人に伝えたいポイントは以下の通りです。

  1. まずは実績と信頼を積む
    半年〜1年はエージェント経由でしっかり成果を出し、クライアントに「この人が必要だ」と思わせる。
  2. 契約・法務の知識を学ぶ
    契約書の雛形を用意し、著作権や守秘義務などを理解しておく。
  3. 複数案件を並行してリスク分散
    直契約は安定性に欠けるため、他の案件ルートも確保しておくと安心。

まとめ:直契約は「信頼」と「準備」がカギ

私はエージェント経由から直契約に移行し、報酬が1.5倍に増えました。しかしそれは、半年以上クライアントに貢献して信頼を積み重ねた結果であり、同時に契約リスクを引き受ける覚悟を持った上での選択でした。

直契約は収入アップと自由度向上という大きな魅力がありますが、責任とリスクも伴います。
「信頼関係を築く → 契約知識を備える → タイミングを見極める」
この3つを意識すれば、直契約はフリーランスにとって大きな成長のステップになるはずです。

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