GitHub CopilotとChatGPTを使った効率的なコーディング術

🔧 スキル・仕事編

はじめに

AIツールの進化により、フリーランスエンジニアの開発スタイルは大きく変わりつつあります。
特に GitHub CopilotChatGPT は、コードを書くスピードと品質を劇的に上げてくれる強力なコンビです。

  • Copilot:エディタ内でリアルタイムにコード補完してくれるペアプログラマー
  • ChatGPT:設計、リファクタリング、ドキュメント作成、エラー解析などの相談役

この記事では、両者をうまく組み合わせて 開発スピードを2倍以上に引き上げるための使い方 を紹介します。


1. GitHub Copilotの特徴と得意分野

1-1. リアルタイムコード補完

  • 関数やクラスを途中まで書くと、続きのコードを提案
  • コメントを書くと、その意図を理解してコードを生成
  • テストコードや定型処理の自動化が得意
# ファイルからJSONを読み込む関数
def load_json(path):
    # Copilotが自動的に読み込みコードを提案

1-2. コンテキスト理解力

  • 同じファイル内や直前のコードを参照して提案を変える
  • 型ヒントやdocstringをつけると、より正確な補完が可能

1-3. シームレスな開発体験

  • VS CodeやJetBrains製IDEに統合され、エディタ内で完結できる
  • コマンドを書かずとも次のコードを自動提案してくれる

2. ChatGPTの特徴と得意分野

2-1. 設計・仕様策定の相談役

  • 「こういうAPIを作りたいが、どの構成がよいか?」
  • 「データベース設計を簡単にしたい」など、抽象的な相談に強い

2-2. リファクタリング・コードレビュー

  • コードを貼り付けて「もっと効率的に書ける?」と聞ける
  • バグの原因を一緒に調査できる

2-3. ドキュメント作成

  • READMEやAPI仕様書、関数コメントを自然言語から生成

2-4. ライブラリやフレームワークの使い方学習

  • 新しい技術のサンプルコードやベストプラクティスをすぐ教えてくれる

3. 両者を組み合わせると最強な理由

シーンCopilotの役割ChatGPTの役割
新機能実装の初期設計要件整理・設計案の提案
コードを書く定型処理・テスト・API呼び出し補完難しいロジックやアルゴリズムの相談
エラー対応一部解決提案詳細な原因分析と修正方法の提案
リファクタリング簡単なコード修正提案大規模な構造改善のアドバイス
ドキュメント作成README・docstring生成

Copilotは「今書いているコードの延長」を得意とし、ChatGPTは「全体像を理解して最適な解決策を示す」ことが得意です。
両方を併用することで、思考〜実装〜改善までを高速化できます。


4. 実践的な活用法

4-1. 新規プロジェクトの初動をChatGPTで加速

  • プロジェクトの概要をChatGPTに伝えて、設計・ディレクトリ構成・必要なライブラリを提案してもらう
  • 例: 「FlaskでAPIサーバーを作りたい。ユーザー認証とDB接続が必要。おすすめの構成と依存パッケージを教えて」

→ ChatGPTが FastAPI の選択肢や、SQLAlchemy の設定例を提示してくれます。


4-2. コーディングはCopilotで自動補完

  • コメントドリブンで開発するのがおすすめ
# TODO: ユーザーをDBから取得し、存在しなければ404を返す

→ このコメントを書くと、Copilotが関数全体を提案してくれます。


4-3. 複雑なロジックや最適化はChatGPTへ相談

  • Copilotが提案するコードが動かない/非効率なときは、ChatGPTにコードを貼り付けてレビューしてもらう

「このコード、O(n^2)になってしまう。もっと効率化できる?」

→ ChatGPTがアルゴリズム改善やデータ構造の提案をしてくれます。


4-4. テストコード生成

  • Copilotはdocstringや型ヒントを元にテストコードも補完してくれます
  • 複雑なテスト戦略やモック化はChatGPTに相談すると効率的

4-5. デプロイ・CI/CD周りはChatGPTで情報収集

  • DockerfileやGitHub Actionsの設定を相談すると、すぐにテンプレートを提示してくれます
  • Copilotだけでは情報不足になりがちな、環境構築やインフラ周りの最適化をChatGPTで補う

5. 効率化のためのコツ

5-1. Copilotを活かす書き方

  • 関数名や変数名をわかりやすく書く
  • コメントを英語で書くと提案の精度が上がりやすい
  • docstringをつけるとより正確なコードが出る

5-2. ChatGPTへのプロンプトの工夫

  • 背景・目的・制約条件をセットで伝える 「FlaskでAPIを作っている。SQLAlchemyを使ってユーザーを管理している。効率的な更新処理を教えて」
  • コードの一部を抜粋して、どこで困っているかを明示する

5-3. セキュリティやライセンスに注意

  • Copilotが提案するコードはGPLなどのライセンスが付与されている場合があるため、重要な商用コードはレビュー必須
  • ChatGPTも万能ではないため、提示コードを鵜呑みにせずテストを実施する

6. フリーランス案件での活用例

6-1. MVP開発を短納期で

スタートアップの「まず動くプロトタイプが欲しい」という案件では、

  • 設計相談→ChatGPT
  • コーディング→Copilot
  • デプロイ相談→ChatGPT

の流れで、通常1か月かかる開発を2週間で終わらせたケースもあります。

6-2. レガシーコード改善

既存システムをリファクタリングする案件では、

  • Copilotで既存コードの意図を補完
  • ChatGPTでリファクタリング方針を相談

→ 大量の古いコードを理解するスピードが格段に上がります。


7. 単価アップへの影響

AIツールを活用できるエンジニアは、短納期・高品質な成果物を提供できるため単価交渉に有利です。

  • 従来:週5稼働で月60〜70万円
  • AI活用:週3〜4稼働でも同等の成果を出せる → 週単価の高い案件が狙いやすい
  • 特にスタートアップやPoC案件では、スピードを武器に高単価を実現できます。

まとめ

GitHub Copilot と ChatGPT は、役割が異なるからこそ組み合わせると最強です。

  • Copilot:実装のスピードを加速する「エディタ内ペアプロ」
  • ChatGPT:設計・最適化・デバッグ・ドキュメントを助ける「知識アシスタント」

効率化のポイントは以下の通りです。

  • 設計や要件整理はChatGPTに相談して方向性を決める
  • 実装中はCopilotの補完を最大限活用する
  • 難所や最適化、デプロイ、テスト戦略はChatGPTで調べる
  • コメント・関数名を工夫してCopilotの精度を上げる

AIツールを使いこなせれば、開発スピードを大幅に上げつつ単価アップも狙えるようになります。
今後のフリーランス市場では「AIを活用して成果を最大化できるエンジニア」が確実に評価されるでしょう。

結論:Copilotで実装を高速化し、ChatGPTで設計・最適化を支援させるのが最も効率的なコーディング術。

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