― 自分にとって最適な働き方を選ぶために ―
はじめに
独立したてのフリーランスがまず悩むのが、
「どうやって案件を獲得すればいいのか?」という問題です。
そこで多くの人が登録を検討するのが
フリーランスエージェント。
案件紹介や契約サポートをしてくれる存在として
頼りになる一方で、
- 手数料(マージン)が発生する
- 案件の選択肢が限定される
- 中抜きを嫌う企業もある
などデメリットも存在します。
では結局、
エージェントを使うべき人と、使わない方がいい人の違いは何か?
今回はこのテーマについて、実体験も交えつつ整理してみます。
そもそもエージェントって何をしてくれるの?
まずは役割を簡単にまとめます。
- 案件の紹介
- 単価交渉
- 契約手続き
- 支払い管理
- 稼働フォロー、継続契約サポート
独立したばかりだと難しい
「営業・契約管理」の部分を代わりに担ってくれる存在です。
エージェントをうまく使うことで、
開発に集中できる環境を作れるのが最大のメリット。
エージェントを使うべき人の特徴
1. 営業が苦手、または時間を使いたくない人
フリーランスは技術職でありながら
「自分を売る営業マン」でもあります。
営業が得意な人はいいのですが、
苦手な人には精神的負担が大きい。
そんな方こそ、
営業や交渉をアウトソースできるエージェントは味方になります。
2. スムーズに実務経験を積みたい人
特に独立初期は
実績がないと企業から信用されません。
エージェントは
「実績がなくても挑戦できる環境」を整えてくれるため、
- キャリアチェンジ
- 新技術への転向
などにもつながりやすいです。
3. 安定した収入基盤を作りたい人
エージェント経由の案件は
週3〜5日の準委任契約が多く、
継続前提の契約になりやすい。
そのため、
- 月単価+長期契約
- 支払い遅延が少ない
という点で安定感があります。
4. 法務・契約でトラブルを避けたい人
独立したてだと、契約の穴に気付けません。
エージェントは法務チェックも行うため、
リスク回避の保険になります。
エージェントを使わない方がいい人の特徴
1. すでに案件獲得ルートが確立している人
紹介や直契約で仕事が回るなら
エージェントを挟む必要はありません。
マージン分の利益が減るためです。
2. 単発で高単価な仕事を狙いたい人
エージェント案件は
長期安定型が基本。
- 個人アプリ開発
- テックリードとしての短期支援
- 海外スタートアップとの契約
などは直契約の方が有利なことが多い。
3. 働き方の自由度を最大化したい人
エージェント案件は
週3以上・平日稼働がほとんどです。
- 地方移住や旅をしながら働きたい
- 自分のサービス開発をメインにしたい
という人には、束縛が強い働き方になる可能性があります。
4. 専門分野で独自のブランドを持てる人
営業をしなくても、
指名で案件が来るなら
余計な仲介は必要ありません。
協力ではなく、
むしろ ブランディングの阻害になってしまうことも。
「迷ったらとりあえず登録してみる」はアリ?
結論から言うと、
アリです。
理由は3つ。
- 市場価値を客観的に知れる
- 案件動向から学べる
- 比較対象が増える
登録=契約ではありません。
断る権利はこちらにもあるので、
「自分に合うかどうかを確かめる目的」で
数社並行して使うのがおすすめです。
エージェントを上手に使うためのコツ
- 担当者の質を見極める
技術理解・コミュ力で差が出ます。 - マージン率を確認する
透明性のある企業を選ぶ。 - 複数登録して比較する
相性を選べる立場です。 - 長期的なキャリアを共有する
「次のステップ」を一緒に考えてもらう。 - 依存しすぎない
将来的には直契約へ移行する視点を持つ。
おわりに:答えは「どっちが合うか」だけ
エージェントを使う or 使わない。
どちらが正しい、ということはありません。
ただひとつ言えるのは、
エージェントはあくまで手段。
自分のキャリアの主役は自分。
ということです。
独立初期はエージェントを頼り、
徐々に直契約へシフトしていく――
そんな使い方も十分アリ。
働き方は人それぞれ。
自分の強みに合った選択をしていきましょう。

