フリーランスエンジニアとして活動していると、案件探しの手段はいくつかあります。直接営業、知人からの紹介、クラウドソーシングなど色々ありますが、最も効率的なのが「エージェントの活用」です。
ただ、エージェントとひと口に言っても特徴はさまざま。週5常駐がメインのところもあれば、リモート案件に強いところ、高単価に特化しているところ、エンジニア以外の職種も扱うところなど多岐にわたります。
私はこれまでに10社以上のエージェントを利用してきました。その経験から「タイプ別にどのエージェントが合っているか」を整理してみます。
1. まず理解すべき「エージェントの役割」
フリーランスエージェントは、企業とエンジニアをつなぐ仲介役です。
- 案件の紹介
- 契約手続きの代行
- 単価交渉
- 支払い管理
を担ってくれるため、営業活動が苦手なエンジニアにとっては強力な味方です。
ただし仲介手数料が発生するため、企業が支払う金額の一部がエージェントの取り分になります。その分を理解したうえで「どのエージェントに頼るか」を見極めることが重要です。
2. タイプ別おすすめエージェント一覧
A. 安定して週5常駐で働きたい人
おすすめ:レバテックフリーランス、ギークスジョブ
- 大手企業やSIer案件が豊富
- 単価は月60〜80万円前後が中心
- 支払いサイトも短めで安心感あり
会社員からフリーランスへ移行する人や、安定した稼働を重視する人に向いています。
B. フルリモート・週3〜4案件を探したい人
おすすめ:Midworks、ITプロパートナーズ
- スタートアップ案件や新規事業支援が多い
- リモート前提の案件が増加中
- 週2〜3日から稼働できる案件もある
柔軟に働きたいフリーランスや、複数案件を掛け持ちしたい人に最適です。
C. とにかく高単価を狙いたい人
おすすめ:High-Performer、Pe-BANK
- 月100万円以上の案件も珍しくない
- 大手直請けが多く、マージン率が低め
- ハイレベルなスキルや経験が求められる
「技術力には自信があるから、報酬に反映させたい」という人には外せません。
D. 未経験・駆け出しでも案件を得たい人
おすすめ:クラウドテック、Workship
- 短期・スポット案件が豊富
- 週1〜2の副業案件も多い
- 実務経験が浅い人でも応募できる案件がある
実績作りやポートフォリオを充実させたい初心者フリーランスにおすすめです。
E. クリエイターやデザイナー寄りの人
おすすめ:Workship、クラウドワークス(エージェント枠)
- デザイン・ライティング・マーケティング案件も多い
- エンジニア+クリエイティブ領域を横断して働きたい人向け
「コードだけでなくUIデザインや企画にも関わりたい」というタイプには魅力的です。
3. 実際に使って感じたメリット・デメリット
メリット
- 営業や単価交渉を代行してくれる
- 案件が途切れにくい
- 契約・請求周りの事務が楽
デメリット
- マージンが発生する(直接契約より取り分は減る)
- エージェントによって案件の質や担当者の対応に差がある
- 案件がエージェント経由に依存しすぎると、営業力が育たない
そのため「エージェント一本」に依存するのではなく、複数社に登録して比較することが重要です。実際に私は3〜4社を並行して使うことで、案件の選択肢が一気に広がりました。
4. エージェント活用のコツ
- 複数登録して案件を比較する
→ エージェントごとに得意分野が異なるため、最低3社は使いたい。 - 担当者との相性を大切にする
→ 案件紹介のスピードや単価交渉の姿勢に大きな差がある。 - 経歴・スキルシートを常に更新しておく
→ 最新のスキルを反映しておくと高単価案件につながりやすい。 - 直接契約への移行も視野に
→ エージェント経由で関係を築き、信頼があれば直接契約に移れるケースもある。
5. まとめ:自分のタイプに合うエージェントを選ぶ
フリーランスエージェントは、それぞれ特色が強く出ています。
- 安定重視 → レバテック、ギークス
- リモート・柔軟さ重視 → Midworks、ITプロパートナーズ
- 高単価狙い → High-Performer、Pe-BANK
- 駆け出し向け → クラウドテック、Workship
大切なのは「自分の働き方や価値観に合ったエージェントを選ぶこと」です。どのエージェントが正解かは人によって違います。まずは複数登録して面談を受け、案件の質や担当者との相性を比較してみてください。
エージェントはあくまで「仕事の入り口の一つ」です。依存せず上手に使い分けることで、フリーランスとしてのキャリアは格段に広がります。

